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Chapter136-01 低俗男のメイド化

『原作』オーバーロード
『人物』ナーベラル・ガンマ
『あらすじ』特殊なアイテムを持つ中年男によってナーベが陵辱される。



 リ・エスティーゼ王国の城塞都市エ・ランテルより南方に位置する小さな村がある。
 名前などないし、名物などもない寒村なのだが、人の通りは決して少なくはない。
 旅人がエ・ランテルまでの休憩所として使うのだ。そのため宿はないが憩いの場所としての需要は大いにあった。
 そんな大したことのない村に2人の冒険者がやってきた。理由は村人全員がわかっている。数日前から発生しているモンスターの群れを駆逐してほしいと依頼を出したからだ。
 だがやってきた冒険者を見たとき、まさか彼らが依頼を受けてくれたとは思いもしなかった。
 なぜなら、1人はフルプレートの鎧を纏った大男、モモン。背中には龍の首でも落そうという大剣が2本、もう1人は見目麗しいマジックキャスターのナーベという2人組なのだ。
 『頼りになる』というよりは『なりすぎる』という言葉が似合う雰囲気をだしていた。
 村人達もまさかこれほど立派な冒険者が来るなど思いもしなかったのだ。
「ついで、です。ですから気になさらず。それにこの村は見たところ守衛の姿は見当たらない。自衛の手段がないのなら被害の少ないうちに潰しておいた方がいい」
 すでに殲滅した後のようにいう騎士モモンに村人達は安堵した。村長は彼にモンスターの襲撃はいつも決まった方向から行なわれることや種族について説明した。
 モンスターはいつも村の南方から来る。そして種族はゴブリンとオークで構成されている。大した勢力ではない。
 するとナーベが短くため息をついた。
「こら、ナーベ」
「申し訳ございません、モモン……さ、ん。ですがその程度のモンスターなど」
「いいか、戦う力を持たない者にとってはゴブリンも脅威だ」
「わかりました、以後気をつけます」
 まるで主従の間柄のように話す2人。村長はそんな2人の仲が良い事に気をよくするだけで口を挟まなかった。
 村の南方へやってくると妙な一軒屋があった。
 村最後の家から10軒分ほど離れた位置に一軒屋があるのだ。といっても薄汚く小屋のようにしか見えない。すでに襲撃を受けました、といわんばかりだ。
「あの家も一応はわしらの村じゃ」村長は勝手に喋り出す「変わり者が住んでおってな、あまり関らん方がええ」
 忠告に聴こえる村長の話しのなか、小屋の戸が開く。中からはゴブリン……に似た中年男が現れた。重そうな腹を掻きながら視線をモモンたち、ではなくナーベへと向けた。
「チッ」
 聴こえるような舌打ちを苦笑いする村長。
「……来たぞ」
 冷静に前方を見ていたモモンがいう。モンスターの群れが突進してきていた。
「村長は下がっていろ。ナーベ」
「はい、モモンさ、ん」
 モモンが背中の大剣を取り出す。片手で握る大剣は彼の体重を越えているというのに全く身体の芯が崩れない。
 モンスターの進行方向に中年男が入る。あくびをしていたが、モンスターが迫ってくると走り出して向かってくる。ゴブリンもどきがゴブリンに追いかけられる。滑稽だが村長が飛び出して叫ぶ。
「はやくこっちにこんか! 殺されるぞ!」
 変わり者といっても村人に違いない。殺されるなど望んでない。
 モモンの目が光った。
「ナーベ!」
「はっ!」
 名前を叫ぶとナーベはすべてを了解し、モモンの指示通りに飛翔する。マントが翻り宙に浮くと指を追いかけているゴブリンに向けた。
「ライトニング」
 静かに唱えると青空の下、稲光が出現し、ゴブリンの心臓を撃ち貫いた。
 中年男はナーベを見上げて手を振る。
「チッ、下等生物が、ゴブリン如き倒せないのですか」
 聴こえないようにいって降りてくる。続々とやってくるゴブリンとオークをモモンが切り伏せていく。恐怖し逃げ出した者はナーベが雷で撃ち貫いていく。
 モンスターの群れは襲撃などできず、完全に駆逐されていった。
「これで全部だな……怪我はないか?」
 モモンが戦闘が終了してすぐ声をかけたのはナーベが助けた中年男だ。近くで見るとモンスターの方がまだマシだといえるくらい不細工で臭い。生まれてから一度も風呂に入っていないようだ。
「げへへぇ、ありがとうございやす。いんやぁ~、こんなべっぴんさんに助けてくれるなんてぇ~、嬉しいです~」
 中年男がナーベに擦り寄る。手を握ろうとしたとき、ナーベは身体ごと後ろへと下がった。
「おやおやぁ、ナーベちゃんたら、逃げなくたっていいでしょ」
「臭いので近づかないで下さい」
「げへへぇぇ、こりゃすんません。ナーベちゃんみたいに綺麗な人に合うのは久々で、興奮しちゃいました」
 薄くなった髪の毛を掻く中年男にナーベは「うじ虫め……」と肩を震わせていた。
「では村長、我々はこれで」
「もう行ってしまわれるのですか? おっとぉ、早々、ついででしたな」
「次の依頼があります。報酬はまた帰り道で頂くとします」
 モモンがそういうとナーベを連れて行ってしまう。村長はなにやらお礼をしたいようだったが2人の足取りは速かった。モンスターの屍を蹴り飛ばすようにして森へと入っていく。
 中年男はナーベから視線を離さなかった。
 モンスターの脅威がなくなった村はまたひっそりといつもの姿へと戻る。
 そして村の外れにある小屋のような家の中。ナーベに助けられた中年男は薄暗い部屋の中で笑っていた。
「極上の美女発見だな、随分と強かったが、まぁいい。あの無表情のマジックキャスター、快楽狂わせて俺のモノにしてやる、げひひ」
 村の外れにある一軒屋に住む中年男が下品に笑う。
「どんな女だろうが俺にはこいつがあるんだ。逃がすもんかよ、ぐへへへへ」
 中年男の手には2つのアイテムが握られている。
 ひとつはマインドジャック『指定した人物に嫌悪感に反比例して好感度を上げる』という効果を持つ。
 もうひとつはコントローラー『指定した人物に命令することができる』という効果を持つ。
 さらにこの2つには他の効果を一切受けず、解けることがない。という呪いに似た力が備わっている。他者を掌握するに最良のアイテムだ。
「さぁ~てぇ~、さっそくナーベちゃんを召喚しちゃおうかなぁ~」
 2つのアイテムは放れていても使用が可能である。ナーベを強く想い浮かべるだけでコントローラーの能力が作動する。

 中年男の持つアイテムは時と場所を選らず、さらに対象人物に対して触れる必要さえなく使用可能である。彼はただアイテムを誰に使いたいか思い描くだけで、その力を行使することができる。
 ナーベに対しての不敬と私欲を込めていう。
「ナーベちゃん、いますぐ俺の家に来てね」
 あまりにも自分勝手な言葉だが、この世界のどこかにいるナーベは無視できない。彼女は今頃、どうにかして理由を作り、ここへ向かう手はずを整えなければならなくなった。中年男の勝手によって。
「あの澄ましたお顔と見下したような目を俺のモノにして……んおっ!?」
 中年男の家は敷戸などなく、ワンルームである。外から見たとおりの小屋で台所も風呂場もない。安っぽい家のなかに閃光が瞬いた。
 光が消えていく。光は魔法陣によるものだった。
「な、なぜ私はこのような場所に」
 次の瞬間には家の中にナーベがいた。昼間見たとおりの黒髪の美女がまだ理解できずに立ち尽くしている。
 中年男は暗い部屋の中でナーベに向かって笑いつつ口を開く。
「ナーベは魔法使用禁止、抵抗禁止、俺の命令無しに動くの禁止、喋るのは自由ね」
「ッ!?」
 一瞬、なにをされたか解らない困惑の表情を浮かべる。
 これまでの女も同じだと、中年男は思う。手元のアイテムには命令に絶対服従させる効果があるが、抵抗できないわけではない。だからまずは命令して相手の抵抗力を完全になくす。
 壁に備え付けてある蝋燭に火を点すと自分の姿が相手に見える。
 ナーベの前方に立つと眉間にしわができた。
「あなたは、確か昼間の下等生物……」
 抵抗できなくとも鋭い目つきだけは変わらない。
「ふひひ、その言葉ゾクゾクするねぇ、ナーベちゃん」
「虫けらが……貴様など一瞬で殺してやる」
 相当、苛立っているようだがすぐに自分の状況に気付く。
「どうしたのかな? もしかしてお得意の魔法でも使おうと思った? でも無理ですぅ~、ナーベちゃんはもう俺の命令にしか従えませ~ん」
 しきりに肩に力が入っているのは魔法を使おうとして腕を上げようとしているからだろう。しかしすでに中年男はナーベに対し、魔法の使用禁止という命令を下している。さらに全ての行動は中年男の命令によって行なわれるもの。ナーベには小指も動かせない。
「これはいったい!?」
「こいつのおかげだよ。ナーベちゃんは俺の命令で動くお人形ってところかな」
「すぐに解きなさい。なら腕の1本で許してあげます」
「はぁ? 腕一本って、ナーベちゃん自分の立場わかってる?」
 中年男が近づく。腰に携えている剣で切り伏せられる距離だが腕が動かない。指先だけでもと力を込めるが石化したようにまったく動かない。
 背を曲げるだけで額がぶつかる距離で顔をじろじろと見る。眉間にしわができ、目の鋭さが増す。強い抵抗と、鼻のヒクつく臭気への嫌悪感が滲み出ている。彼女の思考が手に取るようにわかるのが中年男の楽しみでもあった。
「ナーベちゃんてば敵対心が強いなぁ~、そんなに俺のこと嫌い?」
「嫌いなど……全世界の悪意をあなたに向けて放ちたいくらいです、クソ虫」
「ふひっ! ふひゃひゃひゃひゃひゃっ!!」
 大いに笑う。嫌いという心情を口にするナーベにハンマーで殴った後のようないびつに歪んだ歯が見える。
「なにが可笑しいんです?」
「いんやぁ、べつにぃ~」
 中年男のアイテムは2つ。ひとつは強制的に命令を下せるもの。もうひとつは『嫌い』を『好き』に変換させるもの。すでにこの効果はどちらもナーベに使用されている。
「ひひっ、いいや、もっとナーベちゃんとお話ししたいけど、俺、ナーベちゃんを見ててもう我慢できないしはじめちゃおうかなぁ~」
 舌を出して口周りを舐める男。ナーベが口にする下等生物をそのまま具現化したような下品でけがわらしい存在。
「この身は至高の御方に頂いた神聖なもの、お前のような下種など触れるどころか近づくことさえ許さない!」
 声を荒げるナーベに一歩近づく。鼻息が鼻先に感じるほど近い。
 中年男の腹が今にも当たりそうになっている。
「触るとぶち殺す!! 殺す!」
 挑発するように口元を持ち上げてナーベの胸元を見る。色気のない白のシャツは内側に隠しているはずの下着の色が見えない素気ないもの。くわえて腰から足元まではすっぽりと覆い隠しているズボン。これではいかに美人といえど色気がなさ過ぎる。
 しかし中年男はそんなことを一切表に出さずに胸元のふくらみを見る。
「ナーベちゃんのおっぱいは結構大きいよね。こんな服で隠していてもぉ、男のチンポ誘うようにでかいってアピールしてるしぃ」
 手をわさわさと多脚生物のように動かして近づける。
「下種ですね、そうやって色事で女を、私をどうにかできると? フッ、おろか」
「もしかして、モモンとかいう騎士が助けに来てくれるって思ってる?」
「な、なにを!?」
「図星だね。ナーベちゃんってさ、けっこう感情だすよね。ちょっとのことに過剰反応しちゃって、かわいいなぁ~」
 表情が般若そのものへと変化する。歯軋りまでしたため、中年男がやめさせる。
「このシャツ、脱がそうかな……っとやめやめ、どうしても自分を抑えられなくなっちゃうな。ナーベちゃん、命令だよ、自分で服を脱いで、自分が一番好きな服を着てね」
 近づいていた中年男はあっさりと引き上げるなり部屋のクローゼットに向かっていく。
 ナーベは疑問に思いながらも勝手に動く手をなんとかならないか念じる。必死に念じるも無駄だった。
 自分の手が別人のもののように服を脱がしていく。マントは床にひらりと落ち、シャツのボタンは外れていく。至高の御方によって作られた細くも女らしい肉つきをした肌がまろびでる。胸の優しく包んでいた純白のブラは自分の手によって解かれ、足元へと落ちる。
 誰が畳むでもなく、乱雑に落ちていく服に焦るも手の動きは止まらない。
 ベルトを外し、ズボンに手をかける自分の手。
 ちらりと中年男を見る。クローゼットに向かった男はいつの間にか、ナーベを凝視していた。
「なにを見ている。すぐに後ろを向きなさい!」
「俺の家でストリップをはじめたナーベちゃんを見てるだけだよ、ひひっ。綺麗なおっぱいだねぇ、形もいいし、乳首なんかピンクじゃないかぁ、きっつい言葉使いのくせに乙女だねぇ」
「この身は至高の御方が作り上げたもの。貴様程度の豚如きが見ていいものではないわ」
 強がる口調も中年男を楽しませるだけ。
 口でなんと言おうとも腕はズボンを足元に落とし、白い肌の美脚を晒していた。
 中年男は宝石を見るようにナーベの脚を見る。細く、しなやかな脚を登っていくとなんとも丸く手に乗せるにはちょうど良い尻肉が純白のショーツによって引き締め上げられている。
 ナーベの手はショーツさえも脱がそうと動く。
「やめろ、とまれ」
 女としてその部分だけは他者に見せたくない。そんな声が微かな震えを伴いつつ出る。
 しかし手は止まらず彼女のショーツをずらし、床へと落としてしまう。
「これで丸裸だぁ。本当、傷ひとつないなんて凄いねぇ」
 冒険者なら擦り傷がそこらじゅうにあるはず。ナーベにはそれが一切見当たらない。まるでお姫様だ。
 中年男は肌を確かめ終わると今度は脱ぎ終わったショーツが隠してあった部分へしゃがみ込んで見る。
「ほっほう~、こりゃいいねぇ~、まだ誰のチンポも突っ込まれてないみたい。もうモモンさんにぶち込まれてると思ったけど」
「モモンさんは私とそういった関係ではありません! くっ! 放れろ! 放れろ!」
「ふぅ~ん、まぁいいや、モモンさんは助けにこない、いいね」
 手にしているアイテムを見せ付ける。このアイテム、対象者は1人ではない。ナーベの妙な行動に疑念を持つ者がいないように取り計らってくれる。彼女の存在を一定時間だけ忘却するという優れものだ。
「それを破壊すればいいみたいですね」
「それ無理。ナーベちゃんは抵抗できないし、行動するのは俺の命令だけだからね。ささっ、ナーベちゃん。着替えはここにあるからね」
 中年男の部屋にある巨大なクローゼットのなかには女性用の着替えがあった。
 やけに生地の少ない騎士用の装備、ビキニアーマー、踊り子の衣装、メイド服と多種多様に揃えられている。
「こんな趣味があるとは……やはりうじ虫並みの知性ですね」
「ちゃんと下着だってあるよ」
 そういいながら、脱いだばかりの下着を拾うと鼻に当てた。これ見よがしに吸い込む姿を見るとナーベの嫌悪感は一気に上昇する。
「はぁ~~~~~~~、ナーベちゃんの脱ぎたてパンティはほっかほかで、良い匂いがするなぁ~、でも湿ってないのは残念だな」
「クズめ」
「はいはい、ナーベちゃんは服を選んでね」
 ナーベはクローゼットに向かわなかった。全身丸裸の状態で目を瞑る。
 彼女を光が包み、足元から魔法陣が浮き上がる。魔法禁止だが、彼女に与えた命令によって一次的に使用を許可されたのだ。
「おひょう! メイドさんだったんだぁ~、いいねぇ~、清楚でさぁ~」
 魔法陣が消えるとナーベの体はメイド服へと変わっていた。足元に落ちた冒険者としての服はどこかへ消えてしまっている。
「貴様のためではない!」
「にひひ、至高の御方とかいう人のためでしょ。わかってるってぇ~」
「全く理解できてないみたいですね、あなたの様なうじ虫には説明した所で無駄でしょうが」
 嘲笑に中年男は少々腹が立った。
「ナーベ、スカートをたくし上げろ、ご主人様の命令だぞ」
「ッ!?」
「聴こえなかったのか、ナーベ、スカートをたくし上げろ、ご主人様の命令だ」
 冷徹に言い放つ。ナーベの腕はまたしても勝手に動き出す。
「やめっ……やめろ!」
 さっきとは決定的に違う。
 身に纏っているメイド服がナーベラル・ガンマとしての自身を思わせている。
 冒険者モモンのパートナー、ナーベではなく、プレアデアスのナーベラル・ガンマだと認識すると眼前の陵辱者にスカートをたくし上げて見せるなど自殺ものだ。
 長く、足首まで隠していたスカートが己の手によってたくし上げられていく。するするとすべりの良い高級布地が作り上げる摩擦音が部屋に響く。
「やめろ! このようなこと! モモン様が知ったら!」
「だから知らないって、ふひっ、ナーベちゃんのおぱんつ見えちゃった~」
 パチパチと手を叩く中年男。
 スカートは全て下腹部にまで上げられており、白のガーターベルトに彩られた花びらがふんだんに描かれたショーツが中年男に見える。
「綺麗だなぁ~、これで処女とかナーベちゃん最高」
「クソ虫め、女に処女、処女と失礼な」
「失礼かな? 褒めてるんだよ。あ、おじさんは童貞じゃないよ。これまでナーベちゃんみたいな女の子、何十人と犯してるからテクニックはあるよ」
 笑う男にまたしても嫌悪する。男は好かれる気など微塵も感じさせない。
「このまま自己紹介してもらおうかな」
 中年男は椅子を持ってくるとナーベの前で座る。
 スカートをたくし上げたまま、ナーベは口を開く。
「ナザリック大墳墓、アインズオブゴウル様に忠誠を誓う戦闘メイドプレアデス、ナーベラル・ガンマです」
「ナザリック? プレア? まぁいいや。ナーベラル・ガンマっていうのかぁ。でもナーベのほうがいいな、俺の前ではナーベだ、いいな」
「くっ……この名前は至高の――」
「ナーベな」
「ナーベ、です―――ッ」
 反抗できない。至高の御方によって生み出された存在である彼女にとって名前はかけがえのないもの。それがこの中年男の前では命令ひとつで変えさせられる。その悔しさが、男に対する強烈な嫌悪を生み出す。
「俺のことはご主人様な」
「ふざけるのも大概にしなさい。自分がご主人様などと呼ばれるような存在だと? 下等生物の域を超えない無能でしょう」
「俺のことはご主人様」
 繰り返す。どれだけ口汚く罵っても命令ひとつで無駄となる。
「ほら、ナーベ、自己紹介と俺が誰かいってみろ」
「私はメイドのナーベです。ご主人様はご主人様です」
「まだ硬いなぁ。ようし、ナーベちゃん優しいご主人様からの命令だ。その恰好で尻を振って挨拶しろ」
「なにを!?」
 あまりにも馬鹿げた命令だった。だが身体は受けた命令を忠実にこなす。ナーベの腕は尻を隠していたスカートをたくし上げると男好きする丸いお尻を晒したまま、ご主人様となった男に向けた。
 脚を揃えたまま膝を使って右へぷりんっ、左へぷりんっ、と振り出す。
「ご主人様のメイド、ナーベですっ! ご主人様のメイド、ナーベですっ!」
 馬鹿げていると解りつつも、体が勝手に動く。
 中年男がゲラゲラ笑うと殺意がこみ上げてきた。
「殺してあげます、ご主人様」
「却下~、ナーベちゃんにはなにもできません~」
「あッ! この下等生物が!」
 ぷりんっと揺らされる牝尻にショーツが食い込み始める。そのことを本人も知っているが直せるはずもない。
「げへへっ! 良い尻だぁ~、白いパンツが食い込んでいくぞ、ようしそのままがに股になろうか」
「このような下品な恰好をさせて何が楽しいというのです。うじ虫の考えることはわかりませんね」
 理解不能の遊戯にナーベは呆れるものの、がに股になることへの恥ずかしさはあった。腰元で抱きかかえるスカートの下は自分ではどうなっているのか確認しにくく、がに股になった分だけ食い込むショーツに見られたくないと歯を食いしばる。
「恥ずかしいのを隠すナーベちゃん良いねぇ。そのケツをパンパン鳴らしてアヘらせてやるからな」
「アヘ? なんのことです」
「こっちのことだよ。さぁ次の命令だ。俺のところに来てキスだ」
 中年男は立ち上がると両腕を広げた。
 足が勝手に動き出して中年男のほうへと向かって行く。




おそらく3話になります。

※ リンク間違っていたみたいです。申し訳ございません。
こういったミスをしてしまいがちなので間違っていたら報告してくれると助かります。


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プロフィール

之ち

Author:之ち
之ち(ユキチ)

小説中心に活動中。
ジャンル問わず面白ければ好き。
大阪在住・12/28生
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